太宰治「虚構の春」内容の整理 太宰治の「虚構の春」は、雑誌「文學界」昭和11年(1936年)7月号に掲載された小説である。「道化の華」(昭和10年5月)、「狂言の神」(昭和11年10月)とともに、「虚構の彷徨」三部作をなす。 「虚構の春」は、昭和10年12月上旬から翌昭和11年元日までのあいだに、小説家「太宰治」に送られてきた書簡の、本文のみを並べるという… トラックバック:0 コメント:0 2016年10月22日 続きを読むread more
記憶を与える(太宰治『思い出』論) 記憶を与える――愛の物語としての『思い出』 ※ 太宰治『思い出』の内容の整理は こちら 太宰治の小説『思い出』(一九三三年)は、愛の物語である。かつて愛されていた者が、愛を失って成長したのち、今度は主体的に人を愛しようと試みて挫折する物語である。そしてその愛の主題に、記憶の主題が連動している。 『思い出』は三つの章… トラックバック:0 コメント:0 2016年05月13日 続きを読むread more